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電撃ディウス

 

新約 とある魔術の禁書目録 9巻 感想 -上条当麻の心を挫く物語- 

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さて、衝撃的な展開だった新約 とある魔術の禁書目録 9巻の感想です。
今巻は中巻となるようです。
ネタバレ、画像バレなど盛大に含んでおりますのでご注意ください。
それと感想の形式は超電磁砲(マンガ版)や一方通行などと同じです。
※原文とは違う感じになっているセリフなどはありますが、あくまで原文と違うだけで、文をまとめたり、簡潔的にしただけです。


・オティヌスの手により世界は崩壊

・崩壊した世界には魔神オティヌスと幻想殺し、上条当麻の2人のみしか存在しない

・その世界は黒一色で平面の世界
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・オティヌスは上条を壊すのは物理的ではなく、精神的に壊すことにする

――そこから上条当麻、絶望の物語が始まる――

・最初の『世界』は上条当麻の見方を変えた世界
 ・その世界では上条当麻は世界から狙われ、警察官に発砲され、逃げた先では巡航ミサイルを撃ち込まれる。そんな世界
 ・その世界で上条はクラスメイトの吹寄制理にガラス片で刺され、友人の青髪ピアスに左腕を折られ、両親が上条当麻を裁くことを手伝い、担任の月詠小萌に包丁で刺される、そんな世界。
 ・だがそれでも上条当麻はオティヌスの「見方の方向性によっては変わってしまう、そんな世界を命を懸けて守る価値があるのか?」という問いに対して「守るだけの価値はある」と答える

・次の世界は『上条当麻』が日常を生きる世界
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 ・その世界ではクラスメイトの土御門元春や青髪ピアス、吹寄制理といつものやり取りをし、インデックスと食事の話をし追いかけられ、雲川姉妹のパンツを除き、雲川鞠亜の股間に顔をつっこみ、雲川芹亜に蹴り飛ばされ、高級デパートで御坂美琴と会話し、上条自身もそんな日常を楽しいと感じる世界
 ・だがその世界の『上条当麻』は上条当麻と身長も体重もなにもかもが似たような所が無い
 ・オティヌス曰く、上条当麻は「助けてもらった」事が信頼に繋がっているため、別に他の誰でも上条当麻になれた
 ・つまり電池と一緒で誰も外見や個人性など求めていない
 ・条件さえ揃えば世界は勝手に回っていく
 ・そんな世界でも上条は「ここが俺の世界だ。何かを得る為に戦ってきたのではない」と答える
 ・そこでオティヌスは「あちらの上条当麻は自分を上条当麻と疑わなかった。だがこの世界には私自身とオマエの2人しか居ない。 ここで惨めに俯いているオマエは一体誰なんだ? こんなぐじぐじした野郎が、本当にみんなの知っている上条当麻なのか?」と
 ・彼は自分が誰なのか? と疑う。
 ・そこでオティヌスはクラスの集合写真を取り出し、その中から上条当麻を捜し出せ、と言う 
 ・その問いに誰かは「俺は…… 俺は上条当麻だ、それ以外の何者でもない!」と答える。

・その後上条当麻はいくつもの世界を見た
 ・冤罪を押しつけられ首に縄を掛ける世界
 ・山で知り合い達と遭難し、救助が来るまで上条の肉を生きたまま食べる世界
 ・意識はあるのに体が動かせず、そのまま葬式が進んでいく世界
 ・腐葉土の中に埋められ、そのまま生きたまま手足の先から腐敗していく世界 
 ・地球がダメになり宇宙船に乗せられ、無重力空間に投げだれた世界 
 ・ちっぽけな彼を放っておいて巨大ロボットや小惑星によって壊される世界

・オティヌスは世界に新たなフィルターを随時生産し差し込んだだけ
 ・だが結果が全ての為、世界を作っては壊して、それを繰り返し一人の少年をどん底まで苦しめ続けた
 ・『銀の星』を名乗る男(アレイスター=クロウリー)はあらゆるフィルターの向こうにわがたまる『まっさらな世界』、すなわち宗教に依らない科学の世界を直接いじくろうとしていたらしい

・次の世界で上条は白いベンチで目を覚ます
 ・上条には記憶だけは蓄積されている為、こちらから動くことにした
 ・だがそこに一つの声が飛び込んでくる
 ・「待ってよう、エリスちゃーん」という声が
 ・そう、この世界は
  ・エリスとシェリーが平和に過ごし
  ・アニェーゼの両親が存在し、3人で幸せそうにピクニックをし
  ・前方のヴェントと彼女の弟が手を繋ぎ歩き
  ・左方のテッラは殺されておらず、他のメンバーと共にアイスコーヒーを飲み
  ・オリアナは数人の子供と老人と笑っており
  ・雲川鞠亜と木原加群が共にある
 ・そんな世界

・オティヌスは上条に「否定しろよ。世界を変えることを悪だと断じるなら、事件も失恋も借金もない、こんな歪みきった世界を否定してみせろよ」と
 ・オティヌスの持つ主神の槍は上条の目の前にあり壊せるかもしれない
 ・更にオティヌスは上条に「世界は別にお前なんか必要としていない。ニュースや資産などは多少変わるかもしれないが、それで世界が止まるわけではない」と言う
 ・上条は「俺は。今まで何をしてきたんだ……」と呟く
 ・そう、オティヌスは上条とは違う、神としての救い方をしただけ
 ・そんな上条の目の前には
  ・紙飛行機を追いかける同じを顔をした少女達がいて
  ・超電磁砲と一方通行、2人の能力者が和解した
 ・少しだけ違う未来が広がっていた
 ・上条は「1万人以上のクローンが殺されていた。もっと早く気づいていれば別の道だってあったかもしれない。目の前で一人二人助けた程度で、全部解決できたように見せていただけだった!」と言う
 ・それに対しオティヌスは「お前さえ責めるのをやめれば、後はみんなが認めてくれるさ」と言う
 ・「俺の選択はなんだったんだ…」
 ・上条の目の前には本当の正解が広がっていた
 ・「俺の選択が… いくつかの悲劇を加速させていたのか? 必要の無い死人の数を増やしてたかもしれなかったのか?誰かを苦しめて、借金をおしつけて、恋心を壊して…… だとしたら『助けた気分』になっていた俺は一体何なんだ…」
 ・変えてしまう事は、本当に悪なのか
 ・戻してしまう事は、本当に善なのか
 ・たとえ誰かに世界を支配されていたった、上条には抱えきれないほどの笑顔を守って見せたオティヌスのほうが正しいのではないか
 ・そんな上条の足下にサッカーボールが転がってきた
  ・首からオティヌスの腕がどかされ、自由となった少年はそこで見た
  ・真っ白な修道服を着たシスターを
  ・こちらに向かってくる白い少女の後ろには神裂火織やステイル、名も知らぬ修道女や神父の姿があった
  ・そう、その光景は彼らが失敗しなかった、上条なんかに役目を奪われなかった未来の絵
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・上条は小刻みに震えながら質問する
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 ・「この隙間一つ無い完璧な世界でどうして猶予を残す? 俺に何を委ねようとしているんだ:と
 ・その問いにオティヌスは「この世界は完璧だ。『上条当麻がいないこ事を大前提とした黄金比』によって全てが守られている。だが上条当麻という存在がいる事によってこの世界は誤作動を起こす」と答える
 ・そしてオティヌスは結論付けた「自分の命に決着をつけろ。それ以外に、この世界を守る方法は無い」と
 ・たった一人の少年の肩に、幸せで完璧な世界という、あまりにも莫大な重圧がのしかかった

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・たった一人の少年の望みと、誰もが幸せな完璧な世界。どちらが優先されるべきかはわかりきっていた

・夕暮れの中、一人の少年は自殺する事を決めた

・上条はどんな死に方をするか、完璧な死を実現するために、適当に 街の中をふらついていた

・夕暮れの街の中、上条を除く人々は、各々の幸せを掴み取っていた
 ・フレンダの存在するアイテム
 ・幸せそうなセイヴェルン姉妹
 ・浜面と半蔵、そして駒場も共に在り
 ・オルソラやルチア、アンジェレネやリドヴィアも仲良くし
 ・エツァリやトチトリ、ショチトルも共に過ごし
 ・木原加群と雲川鞠亜がお祭りに赴き
 ・食蜂操祈と雲川芹亜が火花を散らし
 ・木原病理と木原円周、木原乱数が科学の話をし
 ・トールがマリアンの口を聞きながら歩き、横では投擲の槌がガタゴト言い
 ・膨大な数の妹達が屋台を見ながらうずうずし
 ・芳川と天井、一方通行が会話し
 ・白井黒子も妹達の存在を知り
 ・鳴護アリサは歌手活動を続け、シャットアウラも居る
 ・レディリーは社長を続け
 ・初春や佐天もお祭りを楽しむ
・そんな世界で、上条当麻は一人の少女の声を聞き自ら望んで顔を上げた
 ・彼は目の前に広がる光景を焼き付けておきたかった
 ・そしてその声の主は一瞬の停滞もなく、上条の横を駆け抜けた
 ・だが、インデックスは上条当麻なんて見ていたかった
・背後からかしましい声が飛んでくるが、少年は二度と後ろを振り返らない

・そして300mはあるビルの屋上にたどり着いた上条当麻はこの世界からいらないピースを除く為に足を踏み出す
 ・誰もが幸せな世界を完璧なものにする為に

・落下を始めたその瞬間、上条当麻は後ろから蹴りを食らう
 ・地上に激突するはずだった体は清掃用のゴンドラに引っかかる
 ・彼にドロップキックを食らわせた少女は常盤台の制服を着ていた
 ・その少女はミサカ10031号の姿をしていた
 ・その中身はミサカネットワークの大きな意識『総体』だった
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・オティヌスは生者と死者を区別しているらしく、生きているミサカと死んだミサカの情報が蓄積されているミサカ総体は生きながら死んで、死にながら生きているミサカ総体は例外だった

・彼女は雷神トールに魔術などの事を聞いたらしい

・そんな中ミサカ総体は上条にオティヌスは反則していると言う
 ・それは彼らが元の世界を覚えていない事
 ・オティヌスは元の世界を覚えさせておく事よって、上条当麻の消失を認めず離反する存在が居るかもしれないので、反則を犯した
 ・つまり何の犠牲もなしで失われた命などを取り戻せるとしたら誰もがオティヌスを拝むが、上条当麻という犠牲が必要だと知ったらどうなるのか? という事
 ・ミサカ総体にあなたは助けてもらえる、みんなちゃんとあなたに感謝していたと言われるが、それでも上条は彼らが普通は手に入れられない幸せを手放してしまうかもしれない、と言う

・そしてミサカ総体の「アンタ、オティヌスとかいうポッと出の黒幕にこれまで気づいてきた全てを奪われて本当に何も悔しくないの?」という問いに上条は
 ・凍った涙腺から涙をこぼすようにこう言った
 「俺だって悔しいよ」と

上条「俺だって悔しいよ。悔しいに決まってる。そんなの悔しいに決まってるだろ!! ……俺が何をしたっていうんだ。別に目が眩むような大金がほしいとか、馬鹿みたいな権力を牛耳って王国を作りたいなんて望んでいる訳じゃない。ただ、いつもと同じように学生寮で目を覚まして、インデックスのご飯を作って、学校へ行って、放課後に友達と遊んで……そんな当たり前のものを取り戻したかっただけなんだ。なのに、どうしてそれだけで絶対悪なんて呼ばれなくちゃいけないんだ! 大勢の人の命を天秤にかけなくちゃならないような場所に立たされなくちゃいけないんだよ!! こんなの馬鹿みたいだ。俺一人を苦しめるために地球人口六十億人をくまなく救い終えるなんてオティヌスの野郎は完全にスケールが狂ってる! ちくしょう、どうして俺ばっかりこんな目に遭わなくちゃいけないんだ。何が『不幸』だよ、ちくしょう!! 今まではそれでものらりくらりとかわして騙し騙し折り合いをつけてきたんだ。なんとかバランスを取ってやってきていたんだ! それをあいつは全部ぶっ壊した。悔しいに決まってるだろ! 何の意味もなくたって、周りのみんなにとっては自分が救われれば後は誰がやろうと構わなくたって、それでも悔しいに決まってるだろ!! 血反吐を吐いて涙交じりにどうにかこうにか乗り越えてきた道を、オティヌスのヤツはまるで遊びか何かみたいにあっさりまたいでいきやがった! 全部あいつに奪われた!! 文句を言うのも馬鹿馬鹿しいくらい鮮やかに、俺が持っていたもの、歩んできた道のり、とにかく全てだ! ……何なんだよ、くそ……。あんな方法があるなら、どうして最初からみんなを助けなかった!?あんな方法が許されたとしても、どうしてそれを真摯に振るわない!? どうせこんなの長くは続かない。オティヌスは飽きたらこんな世界だってあっさり消し飛ばしてしまうに違いない。簡単に作れるって事は、簡単に壊せるって事だからな。だけど、これ以上のものを俺は作れない。どんなにイチャモンつけようが、結局はオティヌスのヤツが『槍』を一回振ってみんなを笑顔にすれば、それだけで決着がついてしまう。誰かがジャッジを下すんじゃない。俺が! 俺自身が!! オティヌスには逆立ちしたって敵わないんだって思い知らされる!!全ては欺瞞で、俺一人を追い詰めるための趣向でしかなくて、そんなの分かり切っているのに、今の俺じゃハリボテの作り物にさえ敵わない!! あいつにとっては遊びと同じであっても、それでインデックス達が得られる笑顔は、俺なんかが一〇〇年努力したって絶対に与えられないものだ。タイムマシンでも開発しないと達成できないような事を。あいつは鼻歌混じりで叶えてしまう。こんなのでどう対抗しろって言うんだよ! 何でそんなヤツが俺の前に出てくるんだ!! そこまでできるんだったら地球の裏側で、いいやいっそ月とか火星でパラダイスでも作って幸せになってりゃ良いだろ!! 今いる人間に手を加えなくたって、砂漠の惑星を緑色に変えて新人類でもなんでも作れるんだろうからな!! ……もう戦いたくない。そんな怪物に立ち向かいたくない。別に、いつだって戦いたくて戦っていた訳じゃないんだ。ただ、目につく所ではいつも誰かが涙を堪えていて、死ぬほど辛い目に遭ってわんわん泣いてたって誰も文句を言わないのに、そういうヤツに限ってずっと我慢していて……そういうのがどうしても許せなかった。馬鹿みたいに拳握って渦中に飛び込んで、どうにかこうにか事件を解決して……。感謝をされたかった訳じゃない。見返りが欲しかったなんて思ってもない。だけど、そうやって乗り越えていくごとに、人の輪は大きくなっていった。人の繋がりが、何となくこれには意味がある事なんだって錯覚させた!! その結果がこれだ。俺は全部奪われた。アンタの言う通り、もしも誰かがこれを知ったら、俺のために駆けつけてくれるかもしれない。すべてをかなぐり捨てて、オティヌスが管理運営する世界の全てと敵対してでも味方になってくれるかもしれない。だけど! そんなのにはもう意味なんかないんだ!! 最初から、意味なんか何にもなかったんだよ。そんなちっぽけな幻のために、失われた命が戻ってきたなんて神様の奇跡みたいな状況を放棄するなんて絶対に駄目だ。俺だって、もっとはしゃいでいたかったよ。自分が置かれた状況が、どれだけ居心地の良いものだったかなんて、今の今まで知ろうともしなかった。例えばこれがまだ結果の出る前の話で、オティヌスがこれから失われた命を生き返らせてやるなんて提案をされたら、俺だって適当な綺麗ごとを並べて突っぱねたかもしれなかったよ。彼らの死にだって意味はあったとか、人の命はそんなに簡単に左右していいものじゃないとか、美辞麗句を並べてな! だけど、もう、結果は出ているんだ。今から全てを『元に戻す』って事は、ここで何も知らずに笑っている人達をもう一度自分の手で殺すことと何も変わらないんだ!! 良いか、どんなに言い訳を重ねたってこの事実は何も変わらない。俺が! 俺がこの手で選んだ選択が! 彼らを一人残らず殺すんだよ!! そんなの、もう、どうにもならないじゃないか。事件も借金も失恋もない世界を取り上げて何になる!? 仮にオティヌスを倒して、全てを『元に戻して』、生きているはずのない人間を正しく奇麗に殺戮し尽くしたとして、その先に俺が思い浮かべている、あの日あの時の世界なんか待っているのか? 俺は何も知らずにいつもの時間を過ごしている人達の前で、どんな顔をすれば良いんだ。笑っていれば良いのか。何も知らない人達の前で、全てを知っている俺が、何も知らない体で馬鹿みたいに笑っていれば良いのかよ!! ふざけんな!! どのみち、もう、何も残らない。オティヌスが勝とうが負けようが、俺が生きようが死のうが『元』なんて戻ってこない!! どこに転がってどんなふうに結末を迎えようが、何にしたって成功はしないんだ。何を選んだって失敗しかなくて、結局はどこかに不満が残って、やがて全ては瓦解していく。それだったら戦う意味なんかねえだろ!! 奇跡みたいな状況を壊してどうするんだよ!! どっちに傾いても破滅しかないなら、もうオティヌスの勝ちって事で良いだろ。あとは救われた人数で決めてしまえば良いだろう!! 俺とオティヌス、どっちが多くの人間を助け出せるかって質問があったら、そいつは間違いなくオティヌスの方が上に決まっているんだから!! 俺なんかじゃ敵わないって事くらい最初っから分かっているんだから!! それ以外に一体何ができるんだ。こんなっ、こんなの、ここまでやられて前なんか一歩でも進める訳がねえだろうが!!!!!!」

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・そこでミサカ総体は上条にどうして「アンタの事情」は「みんなの事情」と比較すると一番下にしなければいけないのか? と問う
 ・ミサカ総体は一回くらいはアンタの事情を優先しても良いじゃんと言う

・そして上条は独りよがりだろうがなんだろうが、あの場所に帰りたいと言う

・結論が出た上条は神様の元へと向かう

・ミサカ総体「『次の世界』でまた会おう、とは言わないよ/return
       『元の世界』でまた会おう、上条ちゃん/return」

そして月夜の下
上条の通う高校の校庭で2人は激突する

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・だが勝負の結果など初めから分かっていた
 ・一撃で吹き飛ばされる上条
 ・そもそも人間は神様に勝てなかった

・そう、この戦いは何十回も、何百回も、何千回も繰り返されていた
 ・ループのスタート地点はあの黒い空間
 ・オティヌスはこのループの中で1回でも上条が折れるのを待った

・だが上条は折れなかった
 ・オティヌスと戦い、言葉を放ち、そのたびに殺され、無限に渡る地獄のような世界を繰り返し、絶望してきたのに

・オティヌスは世界を自由に作り替えた、その結果完璧にいかず、『元の世界』と『次の世界』を天秤にかけ、どちらの世界を取るかで悩み、葛藤した

・幻想殺しとはオッレルス曰く世界の基準点だ。これを使えば元の世界にも戻せる、もう一枚のカード
 ・この戦いは上条の『元の世界(幻想殺し)』と『次の世界(グングニル)』がせめぎ合う戦い

・そして上条は言った「仮に元の世界で今まで知り合った人と完全に決別して、その関係を戻すのに何十年かかろうが、元の世界に戻る。もう痛みから逃げないと決めた。だから何億回。何兆回かかろうがこちらのカード(元の世界:幻想殺し)を選んでもらう」と



・もう数えるのをやめた事さえ、意識の向こうへ飛ぶ程、繰り返した
 ・だが、上条当麻は一度もオティヌスに勝てない
  ・ある時はひしゃげ
  ・ある時は切断され
  ・ある時は叩き潰され
  ・ある時は引き裂かれ
  ・ある時は爆散され……

・上条当麻の肉体が精密に破壊され、その瞳から命の光が失われる寸前、揺らぐ蝋燭の炎のように頼りない瞬きの間、そのたびにオティヌスの心にほんの少しのさざ波が立っていた

・そしてその肉体から完全に光が失われる前に、オティヌスは槍を振るい全てを漆黒の迷宮に戻す

・10031回目の殺戮で、オティヌスは次の世界を選んだ
 ・だがその時放った不可視の攻撃は、上条に当たらなかった
 ・上条の顔色は悪い。理由は一方的な殺戮を何万回とされた結果
 ・オティヌスは自分が精神的摩耗で動きを止められるかと言うが、上条はそれを否定する

・オティヌスと上条当麻は全く同じ場所で同じ時間を過ごしてきた
・そのたびに上条当麻は戦いで負けている。
・そう、仮にテレビゲームで例えると弱いプレイヤー(上条当麻)がいきなりボスキャラ(オティヌス)に挑んでも勝てるわけがない。だが退屈はしない。そう、不満だって募るが相手の攻撃パターンなどを分析していくのは楽しいし、データには残らなくても何かを積み上げている感じがする。
・だがそれは逆の立場(ボスキャラ:オティヌス)の立場から見たらどうだ。一撃で倒せるプレイヤーを延々と倒し続ける。勝ったところで経験値も、お金も手に入らない。単なる作業なのだ。
・オティヌスと上条当麻は同じ時間を、事象を繰り返してきたが精神的摩耗速度はオティヌスの方が早かった。それがスペックの大小を追い抜いてオティヌスを追い詰めた

・その言葉を聞きオティヌスはこう言う「それなら私は、ここで諦めるよ」と
 ・第一希望(元の世界)を捨て、第二希望(次の世界)を選ぶと

・だが、オティヌスの放った一撃を上条は躱した
 ・この現象にオティヌスは戸惑うが、上条はこう答える
 ・「自身のレベルは変わっていなくても、ずっとオティヌスの戦闘パターンを分析し、覚え、手癖で体を動かせるくらいになった」と
 ・そう、上条当麻はオティヌスの戦いを死んで覚えていた
 ・上条自身のスペックは変わっていない。もしそこらへんの魔術師と戦ったら負けるかもしれない
 ・だが魔術師には勝てなくて、積み上げてきたオティヌスになら勝てる

・オティヌスは上条に「共に過ごしてきた時間ももはやお前が追い抜いたか。よもや、こんな所であれ以上の『理解者』を醸成するとはな。難儀なものだよ、世界の可能性というヤツもな!」と言い放ちグングニルを投げた

・グングニルの特徴は
 ・槍の本質は投げ槍である
 ・その槍を投げれば必ず標的に命中する
 ・槍は途中で撃ち落とされる事も、破壊される事もない
 ・槍は目標を貫いた後、必ず持ち主の手へ返る

・槍を投げた瞬間、世界は粉々に吹き飛ばされた
 ・世界は再び漆黒の迷宮へと戻った
 ・その槍は例え右方のフィアンマであろうが、オッレルスであろうが貫いていただろう

・だが上条当麻だけは違った
 ・オティヌスが槍を放った瞬間見た顔はほんの微かに笑っていた
 ・上条は「今のお前だけなら! 俺は乗り越えられる!」と言い、右手を突き出し
 ・主神の槍を、自分も傷つきながらも破壊した

・そして上条は「今の俺なら分かるよ、そういうの。だから、出し惜しみはナシにしようぜ。絶望的だろうが地獄的だろうが知った事じゃねえ。一滴残らず絞り出さねえとつまらないだろ」と言い、神の逆鱗に触れた

・怒る神、オティヌスはオーディンではなく、オティヌスの武器、弩を取り出し、弓を放った
 ・オティヌスの弩は一度に10本の弓を扇のように番える事が出来る

・弓は容赦なく上条に降り注ぐ
 ・1本目は天から落ち、大地を貫き
 ・2本目は地上を舐めるように、大地に谷を作り
 ・3本目と4本目は地表を突き破り
 ・5本目は正面から
 ・6本目と7本目はオティヌスの双肩から
 ・8本目は三次元の制約を超え
 ・9本目は数の概念を無視し
・そしてオティヌスに手が届く寸前
 ・10本目はオティヌスの真後ろから、オティヌスを貫き、上条も貫いた
・矢は先端に未だに蠢く上条の心臓を引っかけ、世界の果てに飛んだ
・上条の体は胸から下が粉々に砕かれ、残ったのは両腕と両肩、頭部のみだった

・上条の望みはどこにあったのか。もしかしたら彼は誰かに子たっを教えて欲しかったのかもしれなかった

・上条はオティヌスにこう言った
 ・「自分の幻想殺しを役立ててくれ」
 ・「もう勝負は着いたんだ。だったら、良いよ。こいつ(基準点)を使って、お前の第一希望を取り戻してくれよ。本物と同じ世界を一から作り直すから大丈夫? 誰にも区別がつかないから、それは元の世界に返ったのと同じ事? ……そんなのは違うよ、オティヌス。他の誰にも分からなくたって、世界中が笑顔になったって、お前自身が違いを知っていたら、それはただの悲劇なんだよ」
 ・「挑戦しろよ、オティヌス」
・そう言い上条は体の8割を失い、心臓すらも失ったというのに、右腕を壊れたぜんまいのように動かし、オティヌスの顔を撫でた。敗者のくせに、まるで泣いている子供の涙を親指を使って拭うように

・「わがままでも、なんでも良いよ。善とか悪とか、そんなのもう忘れちまえよ。癇に障るでも、目障りでも、理由はなんでも構わないよ。お前が身勝手に振る舞えば、結果としてみんなの笑顔が生み出されるのは、もう見せてもらったんだ。だったら、勝手にやっちまえよ。 ……一番初めに、何をしたかったんだ。それを叶えない限り、お前も俺も同じ……幸せな世界に押しつぶされるだけの、惨めな迷子になっちまうぞ……」
 ・それっきり、上条の腕はだらりと下がり、その瞼は二度と動かなかった

・オティヌスは『理解者』が欲しかっただけだった
 ・オッレルスのような同種の力を持ちながら敵対していた関係とも違う
 ・グレムリンのような利害を汲んで恐怖で縛り付けるような関係とも違う
 ・力に怯え、多国籍連合軍を編成する連中とも違う
・ただ、少しズレてしまった世界で、その疎外の傷を理解し、そっと舐めてくれる誰かが欲しかった

・だが、今までにそんな存在は居なかった

・自身の腕に掴んでいる、すでに機能停止した少年こそが、今ある世界を破壊してでも手に入れようとしていたものだったのかもしれなかったのに。永遠の旅路のなかでようやく掴むか掴めないか、とい位置にあったソレを、彼女は自ら粉砕してしまった

・上条当麻は、魔神に確かな一撃を与えていた

・世界を修復する基準点と、それを取り扱う魔神の力はすでに揃っていた

・オティヌスは決めなければならなかった、上条当麻の世界か、オティヌスの世界、どちらを取るかを

・そして魔神の脳裏に少年の言葉が蘇った
 ・「一番初めに、何をしたかったんだ?」

・答は決まった
 ・オティヌスにとって『元の世界』に帰るのは、手段であって目的では無い
 
・もしも、オティヌスが生まれ育った『元の世界』をひっくり返しても、それを見つけることができないのなら

・もしも、ある少年が生まれ育った『元の世界』にそれがあるのだとしたら

・選択は、たった一つに絞られる

・上条は、そこで目を覚ました
 ・そこは、東京湾の真ん中にうまぶ「船の墓場」だった

・そう、オティヌスは戻したのだ、上条の生まれた『元の世界』に

・周りにはインデックスや御坂美琴、レイヴィニアやレッサーといった見知った顔があった
 ・再会を喜ぶのとは別に、上条の意識の端でなにかがひっかかっていた

・そこで上条は見た
 ・槍を持たない、金髪碧眼の少女が立つのを

・オティヌスは上条に譲ってくれたのだ

・どう言葉をかければいいか考えていた上条だったが、その前にインデックス達が口火をきった
 ・レッサーや御坂、レイヴィニアもそれぞれ口を開く

・そこで上条当麻は気がついた
 ・上条当麻が元の世界に帰るという事は
 ・オティヌスにそれを付き合わせるという事は

・なにかが萌芽しかかっていた彼女と、もう一度戦わなければいけない事に

・上条は彼女たちに説明しようとした
 ・だが証明材料がない
 ・あのズレた世界での戦いは、出来事は上条とオティヌスしか知らない

・御坂美琴が電撃を放ち、レッサーとレイヴィニアが詠唱し、インデックスが防御術式を使わせない為に、不気味な歌を紡いだ
 ・攻撃はオティヌスに命中した
 ・上条は、攻撃の到達地点でオティヌスは、小さく笑っている気がした

・オティヌスは吹き飛ばされた。防御も、回避も取らずに

・上条にとって、その光景はただの女の子が、圧倒的な暴力を受け、無残に薙ぎ払われていくようにしか見えなかった

・気がつけば上条は走り出していた
 ・背後から飛んでくる御坂やインデックスの言葉など頭に入らずに

・そう、世界がオティヌスを倒しに動く中、元の世界に戻したら彼女がどんな世界に放り出されるかなんて、少し考えれば分かることだった

・オティヌスはその気になれば、世界と渡り合えた


だが彼女は変わったのだ

・上条は無限の地獄や絶望を目にしてきた
 ・だがあれは本当にオティヌスが気まぐれに作り上げたものなのか?
 ・何かモデルがあったのではないか?
 ・例えば、かつてオティヌス自身が味わってきた苦悩の記憶に基づくものだった、とか

・そんな中、安物の携帯ラジオからこんな声が入った 
 ・多国籍連合軍が攻撃を開始したと

・オティヌスは仰向けに倒れていた
 ・彼女が見上げる空にはイギリス清教、ローマ正教、ロシア成教などの攻撃が流星のように光っている

・そんな彼女の元に光が落ちる、その一瞬前に誰かが立ちふさがった
 ・その背中の持ち主はオティヌスを守るように右手を天にかざし

・オティヌスは言う
 ・どのみち私は長く保たなかった
 ・オッレルスが撃ち込んだ妖精化、初めはそれを応用していたが、即興だったため安全性を確保できず、徐々に体の内側から亀裂が走っている、と
 ・もう幻想殺しを使っても遅い

・オティヌスは上条に多国籍連合軍が攻撃をしかける前に行けと言うが、上条はこう答えた
 ・「今のお前はもう違うだろ! 償いはしなくちゃならない! それは長い時間がかかるかもしれない。だけど、こんなのは間違っている。問答無用で殺されなくちゃいけないほどの悪性を、今のお前からは感じられない!」
・だがオティヌスはそれを否定し、逃げ場や安住の地など無い、と答える

そして上条当麻はこう言った
「だったら、俺がお前を助けてやる。世界の全てと戦ってでも!」

世界中の誰もが悪意をもってこんな状況をセッティングしたのではない。
ただし、タイミングがズレていた。
上条当麻とオティヌスしか知らない時間の断絶があった。
彼女は変わった。
それを今すぐ証明して戦闘を終わらせる方法が見つからない以上、一時的にでも彼らと戦うしか道はない。

上条当麻は右の拳に力を込め、ボロボロになった少女を前に、一人静かに決意する



さあ戦え。
たった一人の少女の命と笑顔を守るたまえに、右の拳を握りしめて




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上条さんの精神がヤバイ(読み終わった瞬間の感想)

いや~、面白かったです。
新約は5巻あたりからブーストがかかっていましたが、やっぱ今回も良かったです。
どうせ元の世界が消えてみんな消えてしまったから絶望するんだろうな、とか思っていたら、予想を遥かに上回ったよ…
しかしながら今回の巻は支店変更が少なく、更に登場人物は多かったけど、主要人物が3人だけという今までに無い巻だった気がします。

それといつの間にか科学サイドのヒロインが総体、魔術サイドのヒロインがオティヌスに変わっていた件。

――上条当麻――
今までに記憶を失い、右腕を切り落とされたり、水面を水切りのように飛ばされ、北極海に落ち、銃で撃たれ……と色々あり、元から精神面ヤバイなとは思っていましたが、まさかあんな多くの地獄を見せられ、10031回も殺されるなんて……
しかし上条さんの心を折ったのは生き埋めでもなく、同級生に刺されるでもなく、生きたまま肉を食われるでもなく、誰もが幸せな世界を見せられた時でしたね……
自分が居ない事で成り立っている誰もが幸せな世界。
確かにそんな世界を見せられたら今まで自分がやってきた事はなんだったんだ…ってなりますよ…

オティヌスに毎回殺されているのに、オティヌスに話し続ける上条さんの姿は凄かったですよ…

今回のループ
漆黒の世界→いくつもの絶望を味わう地獄→VSオティヌス→殺される→漆黒の世界……
は10031回繰り返されていたようですが、単純に計算して、このループ1回の期間が1週間だったとして、70,217日、つまり192年繰り返している事になりますね…
2週間だったら384年…
そんな長い時の中をずっとオティヌスと過ごしていた…

つまりオティヌスの疎外感を理解した、オティヌスの理解者となった。

幻想殺しが世界の基準点というオッレルスの解釈はほぼ間違っていませんでしたね。
でもまだ中の存在が残っているからなぁ……

今回上条さんの体感したループ。ループを扱った作品は色々とありますが、今回ラノベ関連で思い浮かんだのは涼宮ハルヒシリーズのエンドレスエイトとAll You Need Is Kill
ループの数的にはハルヒですが、殺されては解決法を探していくという意味でAll You Need Is Killが近いでしょうか。
あの作品では主人公が何度も敵に殺され、解決法を探っていきますから。
まぁ上条さんはその間にいくつもの地獄の世界を見ていますがね…

そして彼は幾度もの殺戮を受け、その中でオティヌスの攻撃を解析し、解決法を探っていく。
何万回もの戦いと殺戮の果てに解決法を見いだす…
今までなんだかんだですぐに解決していましたから、このように強くなる(オティヌス限定だが)過程が分かると面白いです。

そして今回の上条さんは初めて周りの事より自分の事をミサカ総体の言葉により優先しました。それも新鮮でした。

そしてラストでは世界を敵にしてしいましたが、果たしてどうなるのでしょうか。

……にしても禁書では体を真っ二つされたり(フレンダ・テッラ)バレーボール化したり(垣根)足をもぎ取られたり(ミサカ)と色々悲惨な目にあってる人はいるけど、今回の上条さんは今まで一番辛かっただろうな…
自分が腐っていく過程を味わったりとか、知り合いに生きたまま肉喰われたりとか…それおを何万回、何十万回と味わい…

てか感想執筆中に禁書目録ゲームのOP、黒崎さんのAnswerを聞いてたら色々と歌詞がリンクしていました
「結論(こたえ)」はいつだって自ら作り上げるモノ僕は二度と諦めない
でP222のシーンとか
終わりの無い迷路を彷徨い続けた
今回の物語全体とか。

それと最後の上条さんがオティヌスに全てを譲るシーンのセリフP293~294は個人的に好きです。

――オティヌス――
世界を滅ぼし、上条当麻と二人になりになり、上条当麻の心を折るために上条当麻に地獄を見せ、10031回もの殺戮を行った彼女。
そんな彼女が求めていたのは、少しずれてしまった世界で、その疎外の傷を理解してくれる『理解者』だった。
彼女は世界を自由に変えられた。
だが彼女はいつの間にか自分が元に住んでいた世界を忘れてしまった。
だから彼女は見よう見まねで必死に世界を作った。
その世界はほとんど完璧に仕上がったが、彼女はほとんどじゃ納得できなかった。
そしてオティヌスはほとんど完璧な世界で不安がぶり返した。
完璧に仕上がった世界が、本当に完璧なのか不安になった。
だからもう一度手を加えてみたくなり、自ら放棄した力をもう一度手に入れた。
その間にオッレルスと何かがあったが。
オティヌスは葛藤していたのだ。
『次の世界』と『元の世界』
どちらを取るかで。

更に彼女は北欧神話に伝わるオーディンと同一人物という事が判明しましたね。
今までトールの様に、その神の能力などを扱う人は多く出てきましたが、まさか同じ存在だとは…

世界を自由自在に変えるという点では「全知全能の神」としての力を出していましたが、反則を使った点では、オーディンの呼び名の一つである「魔術と狡知の神」、ある意味では、「旅路に疲れたもの」でもあるかもしれませんね。


最後にはオッレルスによる妖精化の影響で、魔神としての力も弱くなっているようです。
仮に幻想殺しの力を使っても、都合良く元の人間に戻ったりなんてしないそうなので、果たしてどうなる事やら…
でもデレるって言ってるし助かるんだろうな…


それと今回出てきた彼女の武器、とくに一見貧弱な弩に見えるが、実はとんでもない力を持つオティヌスの弩。
一度に十本の矢を放て、しかも矢はつきる事が無いというとんでもない武器です。
禁書では次元の制約を超え、数の概念を無視するという作中でも最強レベルの武器となっていますが。
てか同じ次元を切り裂ける武器でも、余裕でカーテナ以上の強さだろこれ…
オティヌスのパターンを分析した上条さんじゃなきゃ絶対に回避出来ずに一発目で死んでるだろうし…

――ミサカ総体――
新約6巻で打ち止めの体を使い一方通行の前に現れた彼女。
今回は妹達が全員助かっている世界でミサカ10031号の体を借りて登場です。
勢いのよさとかは美琴に似てるなぁ……
てかミサカ総体も出てくるとは予想外だったよ…

オティヌスの設定した「生」と「死」
そのどちらにも当てはまらなかったのがミサカ総体でした。
誰もが幸せな世界で上条当麻の自殺を止めた彼女。
どうやら彼女はトールに魔術などの事を聞いていたようです。
時系列的に新約6巻後かな。

今回の彼女はどうやら別のモノに変質する危機を背負っていたようです。
ミサカ総体は10031体のミサカが殺されたことなどにより、つまり元の世界のミサカ達により成り立っているので、オティヌスの世界では20000体全員が救われていては情報が上書きされるように別のモノに変わってしまう…
しかし彼女はこれを理由に上条に助けを求めたりはしませんでした。
もしこの場面で自分に頼ったら壊れてしまうと考えて。

「『次の世界』でまた会おう、とは言わないよ/return
       『元の世界』でまた会おう、上条ちゃん/return」

ミサカ総体良いキャラしてるなぁ…

――その他人物――
・インデックス
前回大活躍の彼女でしたが、今回元の世界では防御防止術式の歌を紡ぐだけという…
まぁ他のほとんどの人物がそうなんですが。
珍しく彼女にしては強い口調でオティヌスに敵対心を表していましたね。

でも誰もが救われた世界の様子を見ると色々と複雑な感じでした…
ステイルや神裂などと笑顔で暮らせる未来もあったかと思うと…
笑顔は素晴らしかったけど、それを見た上条さんの気持ちを考えると…

・御坂美琴
誰もが幸せな世界では一方通行と和解していた彼女。
こっちの世界では絶対に見られない光景でしょう。
紙飛行機を追いかける妹達や打ち止めを見守る超能力者2人…

・アイテム
誰もが幸せな世界では麦野、絹旗、滝壺、フレンダ、浜面、そして浜面がスキルアウト時代の仲間の半蔵や駒場と活動しているようです。
フレメアは駒場に懐き、フレンダがそれを見てどうしてあんな男に懐いたんだと疑問を抱く、そんなやり取りをしていました。
フレンダとフレメアの会話シーンは一度も無かったから、いつか回想でも良いから見たいな…

・一方通行&妹達
誰もが幸せな世界では妹達2万体を一方通行が救ったようです。
そのおかげで御坂美琴とも和解しているようです。
妹達も存在を隠したりはしていない模様
黒子も知っているようですし。

・芳川&天井
まさかの天井君登場!
二人で一緒に活動しているのかな?
所で天井製のミサカフルチューニングはいつ登場するんだ!?

・トール&マリアン&投擲の槌&サンドリヨン
カラー絵や本文を見る限りどうやら4人?とも仲良くやっている様子。
でも元の世界でトールがどう動くか気になるな…

・吹寄&青髪ピアス&小萌&土御門
上条さんを見方を変えた世界では、吹寄が上条さんをガラス片で刺し、青ピが上条さんの左腕を折り、小萌先生が包丁で刺すという衝撃的なシーンがありました。
上条さんでは無い上条さんが居る世界ではごく普通の日常シーンを見せてくれました。
でもダクトに上条さんが突き刺さるのは日常なのか…?
土御門は新約7巻の後どうなったんだろうなぁ…

・木原病理&乱数&円周&加群
加群は雲川の先生をし、病理などは平和そうに科学について話し合う。
新約4巻でとんでもない活動をした連中とは思えないわ…

・雲川鞠亜&雲川芹亜
鞠亜が可愛かったです。先生とデートしたり、上条さんに股間に買い突っ込まれたり…
姉の方は食蜂さんともめつつもうまくやっているようです(上条さんじゃない上条さんが存在する世界)
しかし上条さんにパンツを見られ、その後の行動で蹴り飛ばすとは…

・ステイル&神裂き火織
上条さんではなく、彼女たちがインデックスを救っていたらああなっていたのか…
マンガ版ではインデックスと3人で居る光景が描かれていたけど、カラー絵で見たら涙腺が……

・シェリー&エリス ヴェント&弟
エリスが死んでいないで仲良く二人過ごし、もちろんヴェントも弟と共に平和に科学を恨むことなく過ごしていました。

・鳴護アリサ&シャットアウラ&レディリー
まさか原作感想記事でこの名前を出すことになるとは…
どうやら鳴護アリサとシャットアウラは自由に合体出来る様子。
佐天さんのセリフからパーフェクトなとか言われていましたし。
お忍びでお祭りって事はやっぱ人気在るんでしょうね。
レディリーも社長を続けている模様。てか、窓のないビルに捕らわれてるけど、いつか出るんでしょうか?

・佐天涙子
今まで旧約15巻と新約1巻で挿絵に登場したり、アニメのOPに出たりと色々あったけど、今回誰もが幸せな世界で本編初登場!
(一応新約7巻では中の人がトナ回ネタで出たけど…)

他にも食蜂さんやショチトルやエツァリ、トチトリなども登場。
アニェーゼも新約に入ってからちょくちょく登場していますね。
だがある意味一番衝撃受けたのが、パラソルの下でアイスコーヒーを飲むテッラだ…
今まで一番多くのキャラが出たんじゃないか?

新約 とある魔術の禁書目録 10巻 一体どうなるのか
気になる点がいくつか
・オティヌスのデレ(一番重要)
・ボスラッシュ
・誰か味方は付くのか
まぁデレはひとまず置いておいて、まず誰が敵としてやってくるのか。
上条さんの関わった連中は誰も彼もが恐ろしいですからね…
なんとなくステイルは来る気がします。
それとトールがどうなるかだなぁ… 経験値的な意味ではVS世界の上条サイドでも良いけど、どっちに付くのか… 
オッレルスは敵でしょうが…
そしてあの場にいた4人
レッサーはイギリスを取るか、上条さんを取るか… なんとなく敵対しそう…
レイヴィニアもまた微妙ですね。彼女の場合はバックに国などは居ませんが。
そして問題なのは御坂美琴とインデックス
御坂は始めに敵対して、納得してくれたら味方に付いてくれそうですが…
それ以上に分からないのがインデックス
単純に考えれば御坂と同じ、もしくは上条当麻を信じて味方に付きますが、彼女の場合は『自動書記』遠隔制御霊装がイギリス清教、ローラによって握られていますから、最悪の場合、魔神同等の力を扱う敵になってしまうからな…
それこそいつしかネタで言ってたオッレルス&オティヌス&インデックスの魔神勢揃いになってしまう… 

というかこの状況でもまだ登場してないアレイスターとローラが怖すぎる…

そしてボスラッシュ
今まで上条さんと敵対したり戦ったりしたのは相当いるからな…
科学サイドでは一方通行などの超能力者~科学者、木原一族……
魔術サイドでは魔神級存在や神の右席、グレムリンにローマ正教……
完全に今の状況だと世界全土を敵に回しちゃっているからなぁ…しかも超能力や魔術攻撃はともかく、軍とかに爆撃されたら終わりだし…
それこそ上条さんが言ってたみんなと決別もありえそうで怖いよ…

自分がまだ手に入れていない時に見た、かまちーのあとがき(オティヌスのデレ)で一瞬インデックスやオティヌス、上条さんが仲良くこたつを囲んでいる光景を一瞬妄想したのに、それはほど遠そうだ…

とりあえず4ヶ月後、5月かな?を楽しみに待ちます。

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(2014/01/10)
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(なんか新約5巻辺りから、5巻最高→4ヶ月後6巻最高→7巻最高→8巻最高!→9巻最高!! って4ヶ月ごとに同じような事言ってる気がする)
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コメント

上条さんの精神がやばすぎですな
あれだけの拷問乗り越えて折れないっておかしいw
次巻でみんなの目からはどう見えるのか気になる
あと10031回はオティヌスが元の世界を諦めようと思ってからの回数っぽいです
何百万回を超えて数えるのをやめるくらい上条さんは殺されたみたいw

名無しさん #- | URL | 2014/01/13 22:18 [edit]

感想気合入ってますな~
さっと見しか読んでなかったから理解助かります。

上条台詞、乙です・・・

ぬこみみ #- | URL | 2014/01/14 00:51 [edit]

感想お疲れ様です!上条さんのメンタルマジオリハルコン
いやーほんとに面白かったです。基本こういう鬱な話は苦手なんですがそれでも引きこまれました…

それにしてもやっぱりテッラのコーヒーには笑ってしまいましたw
そしてこの世界でも幸せになれないアウレオルスェ…

名無しる@ふわさん #- | URL | 2014/01/14 01:57 [edit]

今回は電動立ち乗り二輪車オティヌスとか女教師オティヌスとかアイスコーヒー神の右席とかシュールなギャグが多かったですね(笑)
基本的に悲惨な物語だったので癒されました(笑)

だるびっしゅ #- | URL | 2014/01/14 07:40 [edit]

本当に感想お疲れ様ですw
あのセリフ改めてみるとやっぱり長い…。
上条の精神に切り込んでいく話はいつか来るだろうなと思ってたのですが期待以上でした。
今までの積み重ねがあったからこそのこの出来かなっと。

>金髪碧眼の女神様の渾身のデレ
かまちーがこんなこと言うと嫌な予感しかしない
…でもどうなるか楽しみですね(ゲス顔)

こんぺいとう #- | URL | 2014/01/14 08:25 [edit]

この9巻は上条当麻という人物の物語としては集大成でしたね。
今まで誰かを救う為に戦ってきた上条さんが、シリーズで初めて100%自分の為だけに戦ったというのに驚きました。
でも冷静に考えてみると作中でも書かれていましたが、6巻でのトールとの戦いという例外がありました。
あの戦い一応トール理由を示していましたが、実質得るものも守るものもない、ただ喧嘩挑まれただけという唯一の戦いでした。


最後の章で見方が変わったのにブワっときました。
8巻でなら頼もしく感じたはずのインデックスや美琴の台詞ですが、読み進めるうちにすっかりオティヌスの側に立っていましたので、嫌悪感すら感じました。


はいむらさんの見開きの挿絵も全て素晴らしかったです。
特にカラーの幸せそうなインデックス達と暗くうつむいている上条&オティヌスの絵は個人的に禁書シリーズで一番良かったです。


あと今回はいつものように上条さんがオティヌスを落としたんじゃなくて、オティヌスが上条さんを落としたように感じました。
例え出番が1巻につき数行しかなくても、読者からインなんとかさんと呼ばれようとも、上条さんの最も深いところにいるのがインデックスだと思っていましたがこの巻でとうとうそれをオティヌスが超えたような気がします。
繰り返しまくったせいで上条さんとオティヌスの結び付きの強さは、今まで出てきたキャラの中で一番だと思います。

カミサカ #sUf9xDJo | URL | 2014/01/14 10:18 [edit]

この巻を見てわかりましたけど新約ってのは、上条自身が『上条当麻』について考える物語なんですよね。旧約は上条が他の人の心を変える物語だったのの対して、新約は上条が人を助ける過程で自分の心を変える物語っていうか。
それにしても、まさかの本筋の世界での時間の進みが一巻で数分っていう

(次巻でグレムリン編が終わりそう)

現実逃避 #- | URL | 2014/01/14 17:51 [edit]

どういうことなの・・・

名無しさん #- | URL | 2014/01/14 17:55 [edit]

あらすじ詐欺じゃなかったら
いいんだけれども・・・

とあるファン #- | URL | 2014/01/14 18:43 [edit]

乙です。今巻も禁書は最高でしたね。(毎回)
 さて、あとがきによれば次巻はボスキャララッシュとのことなので、敵候補はやはり旧約・新約含め現在まで上条さんと戦ってきた人たちですかね。(禁書目録、超能力者、聖人級、魔神級は激戦になりそうです。これは熱いですね。)

 さすがに上条さんでもこの状況で、インデックス・美琴含め世界連合軍をすぐに納得させるのは無理でしょう。なんせ向こうからしたら、船の墓場に着いて数秒で上条さんがいきなりわけわかんないこと言い出してるんですからね…。仮にオティヌスが作った世界改変後の世界があったことや、そこでなにがあったのか説明できても証拠がない。

となるとやはりここは、どんな理不尽も出来事も一瞬で理解・納得させられる超能力を持つあの人を味方にするしかないですね☆

はまづら団したっぱ #- | URL | 2014/01/14 19:04 [edit]

ひとまず一言感想を
上条さん、アンタもうインデックスでも美琴でも総体in10031号(無理)でもオティヌスでも、なんならみんなでもいいから膝の上で寝ちまえよ……ツラすぎるわこれ……

新約9巻はなんというか、色々たたきこんで来たなあ…こーなると鎌池センセーさすがですわ

・叙述トリック連発
・・Ver.β世界の『上条当麻』は偽物だった
・・行間は全て上条さんでなくオティヌスのことだった

・心情が前巻、新約、旧約の積み重ねを反映している
・・前巻で親子の絆で泣かせる→今巻Ver.αで両親から断罪
・・前巻で「任せて!」→今巻ラストで敵な立場
・・新約3,4で上条さんの行動の結果悲惨な目にあった人や、上条さんが間に合わなかった人達に対して、上条さんが傷ついていたことが「みんな笑顔の世界」を否定できない一因になっていた
・・旧3の妹達や、旧16以降の美琴の「助けられた人の感謝」をわかってほしい、「上条さんを失いたくない気持」が総体の言葉に込められている
・・Ver.β世界の「上条当麻のアイデンティティ」は旧1巻記憶喪失以降の「元の上条当麻ではない」上条さんが既に掴んでいたもの(深読み?)

・小ネタがほぼハズレなし
・・小萌先生はVer.α世界でもやっぱり「先生」
・・雲川姉の本音ダダ漏れw
・・出てますが、オティヌスの二輪車・鏡クルクル、テッラのコーヒー、佐天シャットアリサレディリー

・挿絵そのものとタイミングが上手すぎる

色んな要素がうまく配置されて絡みあってることで凄みを増していて、ストーリーの筋やキャラの動き書いても大事な所が全部こぼれ落ちてしまうので、ストーリー箇条書きが長くなるのは分るんですが
>それと感想の形式は超電磁砲(マンガ版)や一方通行などと同じです。
さすがにこの巻でコレはきつかったんじゃないかと…

長あらすじの時に「こりゃグレムリン編終わらん」と書いたのは当たりましたが、展開は外れた私ですwので、次巻どーなるかなんて全くわかりませんが、ラスボスラッシュといっても新8の時点でひととおり登場はしてるんですよねぇ……、学園都市(アレイスター?)が盤面ひっくり返してくるとは思うんですがさてどうなるやら

オティヌスは上条さんにそっけなくされてムクれて誘惑にかかる方に200ペリカw

雷猫 #0NTZOqsk | URL | 2014/01/15 00:27 [edit]

コメント数が予想以上に多かったので全部は触れられませんでした。

>>名無しさん
回数の解釈違い指摘感謝です。
次は周りの反応が気になるところです。

>>ぬこみみさん
上条さんセリフは打っていて嫌になりましたw
お役に立てたのなら光栄です。

>>名無しる@ふわさん
テッラコーヒーは想像するとシュールですよねw
アウレオルスはせめて一行でも描写が欲しかったです…

>>だるびっしゅさん
女教師風オティヌスとか是非絵に(ry
確かにシリアスの中に一瞬でもくすっと出来るシーンがあると良いです。

>>こんぺいとうさん
かまちーのデレとかそういうのは信頼できませんしね…
死ぬ間際のデレとか辞めてくれよ…

>>カミサカ さん
確かに最後のインデックスやバードウェイのセリフは、彼女達は何も知らないから仕方無いとは思いましたが、少し嫌悪感は湧きました…
こういう風にそこにいたるまでの過程が無かったら何も気にしませんでしたが…

>>現実逃避さん
グレムリン編は終わってもアレイスターやローラが残ってます(吸血鬼も入れてやってください)
それと本編での進みは本当に数分ですが、ある意味1番長い時間が経った巻でもありますね。

>>名無しさん
自分も一番最初に読んだ時やネタバレを見たときはこんな反応でした

>>とあるファンさん
個人的には好きな巻ですよ。
確かに全体的にグロ&シリアスですが。

>>はまづら団したっぱさん
食蜂さんですね。分かります。
ボスキャララッシュは内容によりますがアニメで見たいなぁ…(絶対無理だけど)

>>雷猫さん
前巻の禁書&御坂&上条共闘からの敵になるというのはいかにもかまちーらしいです。
>それと感想の形式は超電磁砲(マンガ版)や一方通行などと同じです。
さすがにこの巻でコレはきつかったんじゃないかと…
書き始めて3時間で後悔しましたが、書いたのを消すのも勿体ないのでこの形にしました。
次巻はまた考え直します。

管理人 #- | URL | 2014/01/15 18:10 [edit]

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